住宅建築士のホンネ①_自己紹介と監督のホンネ
こんにちは。
私の名前はarchi(アーキ)と申します。
名前の由来は、architecture(建築士)を半分にして、半人前の建築士という意味からとっています。
仕事は名前とタイトルのとおり、住宅の建築士。
主に新築とリフォームの現場監督と営業に携わってきました。
この度、自分の浅い経験でも誰かのためにならないかなと思い、このブログを書くことにしました。
これから住宅の購入、新築を考えている人、リフォームを考えている人、同じ職種の方々の励みになれるようがんばりますのでよろしくお願いいたします。
・・・・・・・さて、真面目な話はここまでで
ここからは、私が仕事をしてきて感じたことをぶっちゃけて書きたいと思います。
今回は主に監督の方々にとってはあるあるネタになるかと思います。
~「一所懸命頑張ります!!」・・・そんな訳ないでしょ!~
お施主様やこれから家を建てる人にとってはビックリかと思うようなタイトルですが、これはホントのことです。
もしも、「私はあなたの家を建てるために、一所懸命頑張ります!」という監督がいるとします。
この人はほぼ間違いなく嘘をついています。
どういうことかと言いますと、古今東西いろいろなハウスメーカーや工務店がありますが、どこの監督も大抵は数棟掛け持ちして現場を管理しています。
その結果、「あなたの家だけ(一所)専任で管理します(懸命)」は無理な話なのです。
実際私も同時に7~10棟、多いときで13棟管理している時がありました。
それは、大きいハウスメーカーだからだって?
そんな事はありません。
個人経営の工務店でも、新築数棟がないにせよ同時に何件かのリフォーム工事を管理していることでしょう。
どうしてこんな事が起きるかというと、住宅が安いから。
1棟約1500~2000万円を安いというのもおかしな話ですが、実際安いです。
お施主様の皆さん。住宅1棟建てられれば会社に結構な利益が出ると思ったら大間違いです。
例えば、監督2人営業1人設計士1人事務員1人(合計5人)の工務店が2000万円の家を監督1人1棟ずつ建てるとします。
そして、契約~竣工まで6ヶ月とします。
2000万円の家だと、大体の粗利は500万円。2棟で1000万円となるでしょう。
6ヶ月掛けて得た1000万円ですが、そこから社員の給料、光熱費、事務所の家賃、その他諸経費を引いていくと・・・
50万円無いかもしれないのではないでしょうか?
テキトウな計算とはいえ、6ヶ月で50万の純利益って割に合わないような 気がします。。。
と言うわけで、1人1棟の工事では利益が出ないということで、皆何かしらの工事を掛け持ちしていることです。
よく、新築中に「監督が週1回しか現場に来ない」とか「施主は毎日現場によるのに、監督は来ない」といったクレームを耳にします。
私が、その類で一番心に残ったのは「監督をウチの家の専任にしろ。他の仕事はするな」でした。
(じゃあ、あんたの1700万円って契約金額を7000万円にしたら専任にしてやるよ、と私は心の中で言ってました笑)
ちなみに、建築一式工事が7000万円以上になると専任で主任技術者、監理技術者が現場につかなけれいけません。(住宅だとほぼ無い話ですが)
とはいえ、お施主様の意見ももっともです。
高い金額を出して建てているお住まい。
これから何十年と住むであろう家をテキトウに建てられるのは嫌なことです。
ここで、お施主様に信じていただきたいことは、監督は1週間に1回しか現場に来ていなくてもちゃんと管理していることです。
監督たちは、わずか1~2時間で重要な点と不備がないかの確認できる目を持っています。
また、できる監督であればあるほど、事前に職人さんたちに要点を指示しており、現場に行かなくとも完璧にこなす スキルを身に着けております。
逆に、現場に行く回数が多い監督ほど不安材料が多い可能性もございます。
これは私の意見ですが、着工~完工までの約3ヶ月で、現場へ行く理想的な回数は15~20回だと思っております。
一生に一度のお家造り。
不安なことはたくさんあると思いますが、少しだけで良いので監督を信じてみるのもいかがでしょうか?
次回・・・監督ってどんな人?